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赤い子馬スタインベック

恐慌時代の怒りのぶどうでノーベル賞とった作家の、牧場で両親と厩務員と暮らす少年のはなし。アメリカ文学というと、フォークナーのサンクチュアリを読んで辟易した気分がある。いまならレクターとスカーペッタは面白いと思うけど。
赤い子馬は短編4つでできてる。はっきりいってむなくそだった
第一話
少年ジョーディーは子馬の世話を任されることを始める。はりきる。
ある日、雨がふりそうだったがふらないよという大人の言葉を信じてでかける。大雨
学校からいそいで帰ると、丘の上の囲いのなかで子馬はびしょぬれだった
高温、呼吸困難。子馬は死ぬ
大人が大丈夫だって言ったのにと少年は思う
ハゲタカが子馬に群がる。石を投げておいはらう。目をつついていたハゲタカは逃げ送れてジョーディーにつかまる。たたきつけて殺す。
第二話
年寄りが故郷に戻ってきたが故郷はなくなってる。少年の牧場においてくれと頼むがここも裕福ではない。
としおいた馬がいる。この老いた馬とお前はおなじやくたたずだなあ
次の朝、年寄りと老いた馬はいなくなっていた。埋める手間がはぶけてよかったじゃないか、と大人は盗まれたことをナシにする
三話
出産を経験してみるか、という父のすすめに乗り気の少年、雌馬の妊娠を楽しみにしてる。産気づく
さかごだった
だめだ これじゃうまれない。母も子も死んでしまう
母馬の額にハンマーをうちつけゴンゴンゴン 殺す。すぐに腹を開いて子馬をだす。子馬が生まれた
4話
馬はでてこない。母の父親がたずねてくる。インディアンの話ばかりする。だれも興味をもたない。

ジョーディーはかわいげなく、犬にエサでだましてねずみとりにはなをはさんだりするし、猫に石を投げる。ハゲタカにもやつあたり。少年の成長と解説にはあるが、やな男としか思えない・
母親は、台所で食事を作っている食事を給仕する描写しかない。大雨のとき、子馬を家に戻してやればよかったようにおもうが、女の仕事ではないからできなかったんだろうか。
無知の時代の貧しい時代の、いやな話だ。
だが、もしわたしがいまの知識をもってこの世界に行ったとしても、なにもできないのだ。この部分を考えれば、生きていてもしょうがない人間は自分だということがよくわかった。
by kumaol | 2013-10-16 19:08 | 雑記