本「MARBLE RAMBLE」長崎訓子

イラストレーター長崎さんの小説イラスト漫画。
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短編を題材にしているのでやっぱりわかりにくく、おもしろいとは言えない。短編小説はどこを切り取るかでまったく理解できないものになるしオチがある小説なら落ちるがたいていはごまかされたように終わってしまう。また、イラストレーターの書く漫画は漫画家の漫画とは違って作者の熱情が感じにくいというか突き放された作者ではない別物のようである。漫画家も心象風景や詩的な表現場面で超常的な背景や人物を描くが感情的なのである。乾いたタッチということ。

収録作品
佐藤春夫「蝗の大旅行」夏目漱石「変な音」梅崎春生「猫の話」向田邦子「鮒」蒲松齢「桃どろぼう」曹雪片「夢の中の宝玉さん」海野十三「空気男」モーパッサン「墓」「髪」ペロー「青髭」横光利一「頭ならびに腹」

向田邦子はわかりやすい小説なのでわかるし面白かったがそれ以外はなぜ選んだのかわからないようなまったくわからない話たちだった。
変な音と猫の話は理解できるが変な話は病院入院中に隣でごりごりいう音を聞いていてなんだろうかと思う。隣の男はきゅるきゅるいう音はなんだろうかと思う。お互いに知らない男の立てる音はなんだろうかと思いながら入院しているがごりごりいう音のほうの男は死にきゅるきゅるのほうが治り生きて、音の正体や隣の男がきゅるきゅるを不思議がっていたことを知るのである。死んだ男と自分はどこがちがったのだろうか。という、辛気臭い話。猫の話はもっと辛気臭くてアパートの部屋に遊びに来る猫がドラックにひかれ車にひかれるたびに形が変わっていってとうとう最後の車輪に最後の肉片がついていっていなくなってしまった。よよよと泣く男。なんていうか、明治大正の文豪さんたちの書く話って思いっきり自己満足やだやだ。一応ストーリーはわかるからよいけど。
イナゴの大旅行は、
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汽車の中にイナゴが入ってきて、イナゴも旅行するのだなどこに行くんだい?。なんなの、天然気取り?mixiの日記でこんなん書いてあるの読んでしまったら速攻足跡消す。

そんな中で向田邦子「鮒」。向田邦子の小説は流行った。底意地が悪かったり誰にでもウラがあるという露悪趣味を確立した。当時は新しかったが一周回って今はだれにでも裏がある下心ある人物像はウけなくなってると思う。新鮮な時はよかったが慣れてしまうと悪人スポットに疲れてしまうんだろう、つまらなくなる。家族の機微が焦点か、ささいな言動に「もしかしたら」という疑惑が生じる。
誕生日祝いをしていると台所に音がして、バケツに入った鮒が置かれる。息子の友達だと、父親は決めつけるが、父親の愛人が飼っていた魚だった。子供は僕が飼うという。
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ツユ子のアパートで情事の最中いつも鮒吉は頭の上の水槽で泳いでいた。彼女はどうしたのか。鮒吉と呼び掛けているところを妻に見つかりどきっとする父親。ツユ子のアパート周辺を息子と一緒に歩き回る。女と一緒の行動と息子を連れての行動が男の頭の中でつながっていく。

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なじみの喫茶店でコーヒーを頼むと息子はツユ子と同じソーダ水を頼んだ。
これ以上は危険だ。
女は自分を恨んでいない、虫のいい話だがそう思いたい。魚は大事に飼ってやろう。帰宅すると、鮒は死んでいた。やれやれと安堵する父親。ママが洗剤かなにかいれたんじゃないのという息子。死んだ魚と水槽の前で、「ワン」と吠える息子。

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いろいろと想像できる。妻は夫の不倫を知っていて、息子相手に愚痴っていたのではないか。愛人に対して虫のいい態度をとる男は妻に対しても常日頃から虫のいい態度だったのだろう。無神経だが自己評価の高い男と、家族を存続させるために波風を立てない妻、しかし息子の精神は歪んでいる。月並みすぎるか。小説の思わせぶりとイラストのざくっと断罪した描風、面白かった。

巻末おまけ
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イナゴの舞台は台湾、原作では花の和名がいろいろ出てくるらしい。

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横光利一と佐藤春夫は交友があり、二人の鉄道ものを冒頭とラストにしたそうだ。頭より腹はどんな話かというと、電車が途中で止まり乗り換え線があるから移動してくれと駅員がいうとみな迷う。金持ちらしき男がではそうするというと我も我もと代わりの電車に乗っていくが一人の男は残って元の電車に座っていると復旧して動き出した、という話。小説だと言葉のテンポや単語の含蓄が楽しいのかもしれないが意味不明だった。

短編小説はむずかしい。

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CD フィギュアスケートミュージック2016-2017
去年の12月に出たCD,もっと早く聴けばよかった。たいていシーズンが終わったころに聴いている。25曲。ロコのテーマがよかった。トーランという出戻りFPになって少々残念。はにゅうは、FPも出戻りとは考えにくいけどまさかね。マーラーの5-4で演ってくれないかなぁ!。4Aを入れてたりしないかな。金メダルははにゅう。日光PIWに友野君が出るらしい。日光まで3時間かかるとジョルがいうのでびっくりした。新潟まで1.5時間だったのに。新幹線の速さよ。ショーは今年はおしまい、金メダルを願って見に行かないことにした。我慢。試合に賭ける。応援ぱたぱた~。

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by kumaol | 2017-07-22 23:00 | 雑記 | Comments(0)

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