DVD「喜びも悲しみも幾年月」木下恵介

160分。昭和〇年日本の出来事がトガキであり日本地図が出て赴任先の灯台の場所がクローズアップされて、日本全国を移動しながら夫婦の25年間の出来事をつづる全国ロケ。昭和7年観音崎から始まり北海道は雪の中馬車で病院に行ったり戻ったり。同僚の奥さんが死にかけ馬車で病院に向かうが途中で死んでしまい、御者が下りて馬の鼻元を引いてUターンさせる場面がリアルだった。小さくUターンするときは人が下りて誘導するのだな。九州の離れ小島に赴任の時は子供の友達がいないといってけんかになり別居する。赴任地が日本の真ん中に変わってまた一緒に暮らせると向かった先が佐渡島。日本の真ん中といっても長野ではない。灯台守の話だからそりゃそうね。嵐の夜、灯台の上から見下ろす海の波頭の激しさや夜中の海の膨大なるさまなどが楽しそうだった。一般的ではない特殊な専門知識を必要とする職業は魅力的に見える。第二次世界大戦がはじまり灯台は爆撃対象になり灯台守が死んでいく。御前崎も爆撃されたが無事戦後を迎える。息子が不良のけんかで死ぬ。娘は結婚してエジプトに行く。エジプトに向かう船に灯台からちかちかと合図を光らせると、婿は「船長に頼んでこちらからも合図を送ってもらおう」と走っていく。そんなのありなんだ。夫婦はおおむね仲が良い。「なかよくしよう。約束しよう」手をとりあう新婚の二人。なかよしカップルの話は好きだ。最初のエピソードで、髪を振り乱した女が(灯台守の妻で夫の浮気を疑い気が狂った)灯台に現れたところが怖かった。灯台という細長くて入口がひとつで階段しかない建物に見知らぬおかしな女がずいっと入ってくるので怪談だった。女学校時代の友人が好きな男が秀子を好きで秀子が結婚したあとも好きなのであなたはひどいと恨み言を言いに来る。(のちにその男と友人は結婚する)瀬戸内海の赴任地では、好きな女性と結婚したい部下が灯台守とは結婚しないといわれて振られる。(のちに二人は結婚する)おもしろくなくはないけどおもしろくはなかった。高峰秀子の魅力も、ちょっとなんだか、愚痴っぽい女だったし脚本も気に入らない。
木下は二十四の瞳の高峰だったが、二十四はまだよかったけども、おんおんおんおん泣く場面があって、その泣き方が幾年月にも継承されていた。うるさく泣く。息子が死んだときにおんおんおんおん泣いて、二十四と同じだと思ってしまった。木下とより成瀬とのほうが魅力的だった。題材が違うからだけども。ご飯を食べるシーンでは、茶碗のなかを箸でつつきまわしてすくうようであってすくわないでつつきまわしてようやく一口(なにもないものを)食べる。食事シーンを見るとはらはらする。(演出が下手すぎて)娘の結婚場面が最終なのだがすごく長くてすごく引っ張る。子供を育て上げて嫁に出して夫婦の大仕事がやっと終わったみたいな結論を出したかったらしい。最後が灯台じゃなくなっちゃった。と思ったらちかちか合図して私用に使っちゃって、ふぅんって感じ。佐田啓二はオールバックの髪形にしてるんだけどたいていの場面で前髪が額に落ちているので花形満だった。


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by kumaol | 2017-08-06 20:03 | 雑記 | Comments(0)