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本「蜂に魅かれた容疑者」大倉崇裕

いつもの動物捜査官シリーズの2弾。これは長編で、今までは被害者にかわいがられていたペットや犯人がかわいがっていたペットが動物としてでてきたが今回の蜂は殺人兵器として出てくる。養蜂業を始めた男が強盗犯人の容疑をかけられ真犯人たちはちんぴら3人だったのだが、拘留中に蜂たちの世話をするものがいなくて蜂は全滅した。そういうことが二度とないようにと鬼頭警部補が動物係を作ったのだ。って。養蜂業をだめにされた男は鬼頭に復讐をするためにギアマンの鐘という宗教団体に接触し国家転覆テロと見せかけて鬼頭ひとりを殺しにかかる。その計画の予備段階として、蜂を使った殺人未遂事件を起こす。これらは無差別テロの予行練習なのだ。大宮駅の通勤ラッシュ時間に決行することがわかったがあやしい。無差別殺人するような男には見えなかった。無差別殺人すると思わせて鬼頭の病院に潜入していた。駅に蜂はいなかった。練習のため偶然被害にあったと思われていた男たちは強盗事件の犯人たちだった。須藤と薄は蜂男を逮捕した。
いつものように日本語が不得意な薄のボケっぷりが会話で出てくるが、勝算といわれると「賞賛なんてはずかしいからしないでくださいよぅ」とかいう。賞賛を知っていて賞賛をしらないとあるんだろうか。この同音異義語のとんちんかん会話は必要?始めたからには最後までという意地か(維持か)。うざい。薄が動物のことだとすぐに熱がはいってしまって生態や種類をとうとうと言い始めてしまうそれを須藤が今はやめておけみたいに止めるのだが、動植物のことならなんでも知っていてその世界では有名で南極隊員に選抜されている人が一般人相手に知識のひけちらかしをするだろうか。薄の人物像の創造がなぞだ。鬼頭のような階級が上の者にもてへとか挨拶する。それを須藤があたまコツンする。気持ち悪い。
1作目と3作目は短編集で、推理がありプロットがあっておもしろかった。今回のもプロットもキャラもあるんだが風呂敷は小さいほうが面白いかなあ。いろんな動物が出てくるから短編集のほうがいい。蜂をかわいがっている話だったらよかった。

by kumaol | 2016-12-10 22:49 | 雑記