人気ブログランキング | 話題のタグを見る

本「シャルロットの憂鬱」近藤史恵

スーツケースより面白かった。夜に読むのが楽しみで早くベッドに行きたい。
シャルロットは警察犬だったが股関節を悪くして引退し(4歳の女の子)、子供ができなくて不妊治療をしようかと迷ったいる30代夫婦の元で飼われることになる。シャルロットの周囲で起きる不可解な出来事(殺人や盗みなどの犯罪はでてこない)を夫婦が解決していく身近ミステリー。多少強引な謎もあったが楽しめた。最後から二番目の章には「きょとんとした顔」が二度出てきて最後の章でもきょとんとした云々が出てきて筋とは関係ないんだけどきょとんが気になってしょうがなくなり好感度が落ちた。こくりとうなずくとすとんと理解したも出てきて、自分は擬音を多用しまくるがきょとんこくりすとんが気持ち悪くむずむずする。小説力とは関係ないのだが関係ないところが気になってしょうがないというのはあると思う。ファッション雑誌の「て。」で終わる文章もむずむずして気持ち悪くなる。一時ものすごく流行った。ぞわぞわと肌が泡立つという言い回しもよく使われてた。つまらないことが気になる。
シャルロットはジャーマンシェパードなのでミハイルみたいに人間版はあるのかなあと思いながら読んでた。なかったけど、シャルロットはやさしくて賢くて、優しい人間をちょっとずつしつけて寝室で寝かせてもらえたり好きなおやつを食べさせてもらえたりする。ドッグランの様子が犬ブログみたいで面白い。
最初のころの短編は面白かったが後に行くほど強引になりきょとんも出てくるけどストーリーが重くなってきて、最後の二つは後味がよくなかった。土佐犬ミックスの小夏ちゃんとわざと事故をおこさせようとして(ほかの犬にけしかけようとする)問題を起こし義弟一家を家から追い出そうとたくらむ女犬の命はどうなってもいいのか。傷ついた猫をかくまおうとしたが見失い、おびき出そうとしてまたたびを公道にばらまくが猫たちが酔って車にひかれたらアブナイ、シャルロットが散歩のときに傷ついた子猫を見つけ家に持ち帰っていた、気になって毎日散歩に寄っていたら「大きな犬禁止」と張り紙されていた、マタタビをまいたのも張り紙をしたのも子猫が心配な子供たちだったという交通上危なくてはらはらする設定だったり、庭に放されてるシャルロットに会いたくて庭に忍び込んでいた少年が角の植木鉢を割ったり移動したりしていて植木鉢の家の人が困っていたりというはた迷惑があやまればすむみたいに書かれていたり、あらすじを書いてみるといい話はなかったような。でもシャルロットがかわいく書かれているのでOKって感じです。

by kumaol | 2017-04-15 22:04 | 雑記