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本「さいごの毛布」近藤史恵

飼うことができなくなった犬や面倒を見れなくなった老齢犬を預かる施設ブランケット。老犬ホームが舞台になっているが物語は人間模様で、主人公は智美。人づきあいが苦手で長く勤まることができず家族ともうまくいかないから一人暮らしをしているが仕事がなくなって、友人の勧めでブランケットで働くことになる。オーナーは元教師の麻耶子、従業員の碧、便利屋の灰原。それぞれがそれぞれのなにかを抱えている。犬を置いていく人の問題も触れられていく。クロという犬には女優の飼い主がいるが撮影の時だけ連れ出して用がないとホームに置いていく。経済的には上得意だ。クロは置いて行かれてもそれでも飼い主が好きで見ていると心が痛む。とか、病気で犬を預けたが具合のいい時だけ面会に連れてきてもらうとか、捨て犬をお金を払わなければ置いていかないでと返却に行くと智美はオーナーは犬をもののように扱うとがっかりする。捨てた元飼い主ももう犬を取り返そうとはおもっていないで完全に邪魔者扱いだ。智美は自分の犬にしていいかと聞き、許可を得る。泊まり込みの仕事で部屋もあり、ララは自分の犬としてホームで飼えることになる。ララとの出来事はなかなか慣れないとかかまれるといった描写にとどまり、トイレのしつけはどうなってるのかとか留守番はどうしてるのかとか具体的な生活は書かれていない。メインは人なのである。碧は時々仕事をさぼって智美を働かせる、不倫の男に夢中になっている。相手の妻が乗り込んできて修羅場になったり別れを決意したらば男が執着して暴力沙汰になったりする。ホームまわりには不審者がうろつき放火未遂があったりして麻耶子がひき逃げされる。犯人は?ミステリー風味あり、息子が犯人と思わせて息子を見て驚いて立ち止まったところをひかれたのだった。母子の断絶からの和解あり。犬の事情話がもっと綿密で多様に紹介されていたら面白そうだったが老犬ホームのレポートではないのでそこは仕方ない、いくつかのエピソードだけでも面白かった。近藤さんの文章は平易で読みやすくてよいのだが、今回のこれは主人公智美の性格描写がくどくていい加減しつこくていやだった。説明が何度も繰り返される。人づきあいが下手なこと、でも頑固であること。三人称の小説だが智美がいちいち心の中で考えてることが記述され、くどくてたまらん。母親がけがしたときに電話したり病院の手配したり行動して自分では頑張ったつもりだったが妹二人が、「なんでこんなときに落ち着いていられるの。お母さんがどうなってもいいの。冷たい」と非難されたんだって。それで何も言えなかったんだって。ほかの小説でも身内が死んで泣かなかったら冷たいと非難されたとかいうのを読んだんだけど、繊細さんを描写するのに「冷たい」というのははやりなんだろうか。悲しまないから冷たいと思うほうが変。そういう変人を想像できずいわれて困惑するほうもいう低能なほうもどっちもくだらなく見えて疲れる。主人公チェンジで。ブランケットは友人から紹介されたが友人に紹介してあげてと頼んだのは母親で、母親とオーナー麻耶子は同級生だった。あらそう。わたしにも居場所ができたとかいい気になる智美がうざい。ストーリーが面白くても人物の書き方で読後感げっそりする。小説のおもしろいところ。

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りぼん6月号を読んだ。古谷先生は杏ちゃんのものがよかった。国語の追試用に補修を受ける。先生が好きな我妻さんもわざと悪い点をとって補修を受ける。邪魔な杏と君島。君島は我妻の魂胆を見抜いているが杏と先生はわからない。我妻は先生に好きだから補修を受けているのだと言う、先生は、付き合ってる子がいると思わず言って、杏を強く意識する。両想いになってきてる。いい感じ。先生が生徒たちにべたべたなれなれしくておかしな設定だったけど読み慣れてきたらどうでもよくなった。学内で好きとか下の名前で呼んでとかいうのもおかしいけれどマンガだから別にいい。いい。なないろ革命は高校生編で、あいかわらずゆゆが他人を操作しようとしてかきまわして遊ぼうとする。ワンパターン飽きた。早く終われ。ちょこたん、ろぼわん(ロボット犬)と出会う。ダンスができて芸ができておてができてなんでもできるロボに感激する。突然ばたっと倒れて死んでしまったかと泣いてしまう。なおちゃんがおもちゃ工場で充電して直してくれる。小さい女の子がロボ犬を探していた。この子?いらないわ!だってもうぼろぼろだもん!怒って悲しむちょこたん。でも心配で探しに来たんでしょ。友達が汚いとかぼろいとか言ったって関係ないじゃない。うん。ロボちゃんは女の子に抱かれて帰っていった。チョコたんを見て「ワン」と吠えたように見えたのです。命があるかのように。ちょこたんは毎回かわいい。洋服もかわいい。

by kumaol | 2017-05-05 21:35 | 雑記