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萩尾望都大特集芸術新潮

2019年7月号。手放したと思ったら会社に置いてあった。
50周年本よりも読者目線の解説が多いので共感できる。
年譜とキャラ分類が特に面白かった。カラーも多い。

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すっかり見慣れてしまったイラスト

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赤いかーてん(天蓋)はずっしり重そう。すごいほこり吸いそう。洗濯はどうしてるの。
住所を変えるたび使い捨てで置いていくのかしら。
彼らの近くのリサイクル店は繁盛するでしょうね。


ガラス細工の少年たち
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ガラスの動物園とか、ガラスのフィギュアのことって今でもデリケートな傷つきやすい比喩として使われるけど、
ガラス細工はよくあるものではない。見かけなくなった。ガラス細工のモノよりガラス細工の言葉のほうがポピュラー。
萩尾さんはブルーの背景が好きと書いてある。


王妃マルゴー
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きらびやかな衣装が素敵。マルゴーの手が大きくてたくましい。
犬はイタグレだろうか。にゅるんとした手触りを想像する。


恐るべき子供たち

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毒薬が効いて死を迎える場面。
ダルじゅろすを追い求めた雪合戦の日、青ざめたポールの顔を見つめサイレンの音を聞くジェラール、退学するだるじゅろす。
ガクッとのけぞるポール、最期の時が来たことを知り拳銃自殺するエリザベート。
最高すぎる。


残神
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ジェルミ大嫌い。いらいらしっぱなしだった。
サンドラがすべてを知っていたというのは気づかなかった。今なら気づけたかも。当時は毒親の言葉も流行っていなくて
親は子供を愛する(それが親)だと妄信していた。なぜ抵抗しないというのは本人でなければわからない闇。


アトリエ
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光の加減が素敵な部屋。

かごにおさまる猫の写真もあった。

作画術のひみつ
千億の阿修羅
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阿修羅が好きなんだって。確かに名前がかっこいい。アシュラ。ジョージ秋山のマンガも気絶ものだった。
小説も読んだけどマンガもだけど、なにも残ってない。意味不明過ぎて記憶に残っていない。

コマ割りは呼吸のリズムで
マージナル
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新しい女王をあっけなく死なせてしまう場面。
死なせてしまってびっくりした。早いなって。


クロッキーノートの何ページか分と、小野不由美さんによる半身の感想文(解説)とカット画



Motif
キラーアイテムは「階段」と「窓」
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孤独なアランをエドガーが迎えにやってくる。あまりにも有名な窓辺のシーンは、ヨーロッパ旅行中に描き上げられた。1972年

あまりにも有名な窓辺のシーン!ですって。
有名だったんだ。私だけが好きなのかと。まあそうよね、有名よね。

この窓のカーテンもひらひらすごい量だけどアランの家は金持ちだから召使が洗濯してるんでしょう。
カーテンにほこりがついたり生活垢がついてるとがっかりします。
姑がまどのさんを指でなぞる気持ちってわかる。ついやってみたくなるそわそわが止められない気持ち。


第4章
軽やかにしなやかに進化し続けるひと
年代別に代表作とマンガ概要とカット画
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第5章
タイプ別キャラクター名鑑

これおもしろかった。
孤高の美少年エドガーポーつねる
でもこの人、そこまで孤高じゃないよね?孤高ぶってるけど。

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ポーつねる。つねる。(受けた)

お人よし癒し系、頼れるイケメン、物語を動かすキーパーソン
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理想美のアイコンとして
メリーベル

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理想美のアイコン、わかる。そういう使われ方をしている。
見つめる、受け入れる、宇宙人的立ち位置。魂だけの存在のような理想の少女として。

デモーニッシュな支配者、毒親

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義理父があくまで母親が毒親。ジェルミ詰んでる。

50周年本より情報量は多かった。
眺めるには50がいい。新潮は読みどころが多い。





by kumaol | 2020-05-16 16:16 | 雑記